さて、今回の投稿は久しぶりに化学業界の話題として、"Global Top 50 2022" を取り上げます。ACS アメリカ化学会のホームページで 2022年版が公表されたんですね。なので、早速その内容をご紹介しようかなと。
ランキングですが、第1位はやはり グローバルケミカル業界における絶対エース BASF です。2位は Sinopec、3位は Dow となっています。また、記事内容によるとTop50 企業は 2022年は増収減益となったようですね。要因としては、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー費用高騰、中国ではコロナ禍によるロックダウンの影響などがあったと指摘しています。その一方で、肥料メーカーやリチウムバッテリー関連の企業などは活況を呈しているようです。日本関係の話題としては、新たに Top 50 入りを果たしたのが Resonac Holdings レゾナックホールディングスですが、この企業は 昭和電工と旧日立化成が合併して設立されました。
※ アメリカ化学会 American Chemical Society
https://www.acs.org/
https://cen.acs.org/
2022 Chemical Sales
早速見ていきましょう。まずは、各企業の売上高ですね。やはり、BASF は飛び抜けて売上が多いですね。韓国勢では9位にLG化学、28位にロッテケミカルがランクインしていますね。日本勢では14位に三菱ケミカル、20位に信越化学、30位に住友化学、31位に東レ、33位に三井化学、そして 45位に旭化成が入っていますね。で、42位が Resonac となっています。
2022 Chemical Operating Profit
まとめ
うーん、記事に記載されている内容によればケミカルマーケットは今後も堅調に推移していくようですね。コロナ禍の影響もほぼ確実に払拭されましたし。ただ、ウクライナ侵攻などの影響で資源価格の高騰はしばらく続くでしょうから、それによってケミカル企業の業績が圧迫されなければ良いですけど。などと、ネットで拾った情報の受け売りですけど・・・。
成長分野は電気自動車向けバッテリー関連の材料とか、ブルーアンモニアとかなんですかね、やはり。日本企業や韓国企業も こんな流れに乗り遅れないように必死なんだろうと思いますね~。
で、最後にBASF、LG化学 そして 三菱ケミカル 3社の売上高と利益高 及び それらの対前年比率をグラフにしてみました。やっぱ、BASF は売上も利益もデカいですね。LG化学と三菱ケミカルは同じくらいですが、ここ数年はLG化学の方がランクが上ですね。まあ、LGは売上の100[%] がケミカル関連事業なんですが、三菱については 80[%] くらいがケミカル関連となっているので、比較すると低めになるのかなと。また、対前年比率ですが 2020年は落ち込みましたけど、2021年には大きく回復しています。ですが、2022年には再び落ち込んでますね。これは前述のように、ウクライナ侵攻などの影響なのかなと。2023年も半分終わりましたけど、ケミカル業界全体としては 2022年と同じような感じなんでしょうか・・・。
※ このグラフを作る際に過去の記事を当たってたんですが、BASFが首位を陥落して2位になった事が有るんですね。それが、2018年で 1位は DowDuPont でした。合併した直後だったので売上が急増したんですね。で、その後 再分割されたんで BASF は首位に復帰したんですね。
参考文献
- "2023 July C&EN - Globaltop50-2022 .pdf"
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