今回は物質移動における高物質流束効果 High Mass Flux Effect について取り上げます。凝縮や蒸発のように界面を通して物質が移動する場合、界面において垂直方向の速度成分 vs が存在します。まあ、物質移動速度がそれほど大きくなければ この垂直方向 速度成分もそれほどには大きくないので、無視しても特に問題は有りません。ですが、更に物質移動速度が大きくなるとこの界面速度の影響も大きくなり、速度場が影響を受けるようになります。具体的には 速度分布がギューッと圧縮されたり、若しくは ビヨ~んと伸長されたりします。と、その辺りを絵に描いてみると下図のようになります。 下図 右側が垂直方向速度成分による 速度分布の変化の様子を模式的に描いたものとなります。界面からバルクへと向かう方向を (+) とし、バルクから界面へは (-) とします。垂直方向速度成分 vs がプラスであれば界面からバルクへと物質は移動しますが、それによって速度分布はバルク方向に引き伸ばされた形となります ( 赤い速度分布 )。一方、バルクから界面へと物質が移動する場合、速度分布は押しつぶされた形となります ( 緑の速度分布 )。 因みに 図の左側ですが、界面 接線方向の速度成分について描いてあります。 流体 I が 流体 II と接触しており、どちらもバルク速度を有しています。どっちかが 固体壁であれば 図中の破線のような速度成分となり、界面速度はゼロとなります。なんですが、流体同士が接触している場合には 界面における接線方向速度成分はゼロとはなりませんね。このような流体 - 流体界面が発生するのは、例えば液体中の気泡における物質移動とか気体中の液滴における物質移動が該当します。とまあ、こんな感じで物質移動が起こっている界面では 接線方向速度成分や垂直方向速度成分が発生しますんで、格段に取り扱いが複雑になります・・・。 そして、速度分布が変形するという事は、その結果として 温度分布や濃度分布も影響を受ける事になります。温度分布が影響を受ければ熱移動速度も変わりますし、濃度分布が影響を受けるのであれば 物質移動速度も変わります。とまあ、その辺りを計算してみようかなと。 実務において物質移動速度を計算するとか、この高物質流束効果を推定するって事は有りませんでしたね~。熱移動については...
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